2026年4月7日、鳥取県境港市の自動車販売会社「株式会社One’s」が破産手続き開始決定を受けたことが明らかになりました。
最近では自動車販売と並行して高級食パン事業にも乗り出していた同社ですが、ここ数年の市場環境の変化が大きく影響したのかもしれません。
今回は破産に至るまでの流れや原因、企業情報について詳しくまとめてみました。
株式会社One’sが破産手続き開始
2026年3月27日、株式会社One’sは鳥取地方裁判所米子支部より破産手続き開始決定を受けました。
すでに2025年8月末の時点で事業は停止しており、その後の整理を経て今回の決定に至った形だそうです。
負債は約112名の債権者に対して、およそ4億7596万円。決して小さくない規模であり、関係者への影響も大きかったと考えられます。
破産管財人にはなかうみ総合法律事務所の百毛公平弁護士が選任されており、今後は資産の整理や債権者対応が進められていく見込みです。
今回のケースは地方企業であっても一度資金繰りが崩れると立て直しが難しい現実を示しているのかもしれませんね。。
株式会社One’sの企業情報
| 企業名 | 株式会社One’s |
| 所在地 | 鳥取県境港市 |
| 設立 | 2017年(2019年法人化) |
| 主な事業 | 自動車販売・修理・パーツ販売 |
| 売上高 | 約6億円(2023年5月期) |
| 負債額 | 約4億7596万円 |
| 債権者数 | 約112名 |
| 状況 | 2026年3月 破産手続き開始 |
株式会社One’sは2017年に創業し、2019年に法人化された企業です。
中古車販売を中心に修理やパーツ販売、カスタムカーの取り扱いまで幅広く展開し、順調に業績を伸ばしてきました。2023年には売上高約6億円を計上しており、当時は安定した経営に見えていたかもしれません。
ただ、その状況は徐々に変わっていき、新車の供給遅延や中古車価格の高騰といった影響で仕入れコストが上昇し、利益を確保しづらい状況になっていたようです。
こうした外部環境の変化がじわじわと経営を圧迫していった可能性があります。
一見順調そうに見える企業でも外部環境の変化ひとつで経営が揺らぐ点は見逃せないポイントですね。
高級食パン事業への参入もコロナの影響で業績悪化?
株式会社One’sが経営圧迫の中で一手を投じたのが高級食パン事業への進出でした。
2018年には関連会社を設立し、高級食パンブームに乗る形で店舗展開をスタート。ポップアップストアや通信販売にも取り組み、新たな収益の柱として期待されていたようです。
当時はブームの真っただ中でもあり、決して無謀な判断ではなかったとも言えそうです。
しかし、2021年頃からブームは落ち着き始め、市場の競争も激化。さらにコロナ禍の影響も重なり業績は急速に悪化していきました。
結果的にこの新規事業が想定以上のリスクとなってしまった可能性もあります。
ブームに乗った事業は成長も早い一方で失速した際の影響も大きいという典型的な例といえそうです。。
吸収合併による財務悪化が決定打に
経営状況が厳しくなる中、2024年5月には債務超過となっていた関連会社を吸収合併する判断が下されました。
ただ、この判断が結果的に大きな転機となったようです。
関連会社の負債を引き継ぐ形となり、本体の財務状況は一気に悪化。資金繰りの見通しも立たなくなり、最終的に破産手続きへと進むことになりました。
事業を広げること自体は成長戦略のひとつですが、そのタイミングや市場環境によっては、大きな負担になってしまうこともあるのかもしれません。
経営判断の中でも「撤退か統合か」という選択の難しさが表れた局面だったといえそうですね。。
まとめ
株式会社One’sの破産は自動車業界の変化に加え、高級食パン事業の失速が重なった結果といえそうです。
特に印象的だったのは、ブームを背景に始めた事業がその後の市場変化によってリスクへと変わっていった点です。
企業経営において正解を見極めるのは簡単ではありませんが、今回のケースは事業のタイミングやバランスの難しさを改めて感じさせる事例といえるかもしれませんね。。


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